こんにちは。話し方アカデミー稲葉です。
6月も後半に突入し4月に新年度を迎え環境が変わった方には2か月ほどが経ち「慣れ」や「疲れ」が徐々に出始める時期になっているのではないでしょうか。
今日はそんな時に陥りやすく気づいたらやってしまっているかも知れないコミュニケーションの癖。
「察してほしい」という「受動的なコミュニケーション」について書いてみようと思います。
最後まで読んでいただけると嬉しいです。
「察してほしい」は思考が休んでいる状態
何も言わず、思っていることや自分の要求を相手が察してくれたら、そんなに楽な事はありません。
でも、とても残念な事ですが人の心を人は読めないので仲の良い友人同士、身近な家族、長く時間を共有し戦友のような関係にある職場の同僚であっても完璧に察するのは難しいことです。
実は「察してほしい」と感じる時って、自分からは「言いにくい」問題を抱えている時が多いんです。
うまく言葉で説明できないから、気づいてほしいし察してほしいと期待してしまう。
裏を返せば、自分の内面や要求をこの人なら気づいてくれるのではないか。と「信頼」に近い感情を相手に持っている。と言えるかも知れません。
だからこそ「察してもらえない」と感じると相手に対し「この人は自分の事を理解してくれない人」とイライラ、モヤモヤを募らせ落ち込んだり不機嫌になったりの悪循環。
職場でも家庭でも不協和音が鳴り響き居心地の悪い環境になることがあります。
厳しい言い方になってしまいますが「察してほしい」と相手に期待することは本来自分が考え解決するべき問題を他者に代わりに解決してもらおうとする事。思考を相手に委ねてしまっているのです。
それは「信頼」ではなく「甘え」で繋がる関係。建設的で円滑なコミュニケーションとは言い難いのではないでしょうか。
少しづつ「伝える」を増やしていく
何となく察する事の得意な人や勘の鋭い人というのはコニュニティーに一定数いるものです。そういう人がそばにいるととても心強く感じますよね。
ですが「明確」ではない事を人に言うってすごく勇気がいる事だし、外れたら恥ずかしい思いをします。それが元で新たな問題が生まれる危険性もあります。
それなら少しづつ自分から伝えてみるのも良いのではないでしょうか。
もちろん。なんでも言葉にして思いの丈を伝えてしまったのでは角が立ちます。
ではどうするか?「伝える」という行動の前に自分の気持ちやニーズを整理するという準備から始めてみるのがおススメです。
私たちは自分の気持ちを把握できているようで、実際はできていない事が多いです。
自分の中で把握しきれていない気持ちやニーズを伝えるのは至難の業。
目まぐるしい社会の人間関係の中で「察してほしい」と期待するのは自然な心理なのかも知れません。
「察してほしい」の期待から少し距離を取りたいと思ったら「伝える」工夫へ方向をちょっと変えてみるベストタイミング。
自分の意志表示をわかりやすく伝える方法を話し方アカデミーで一緒に見つけてみませんか。