ドラマの登場人物から見つけたコミュニケーションのヒント

こんにちは。話し方アカデミー稲葉です。

2025年がスタートしました。皆さんはどのような年末年始を過ごされたでしょうか。

年末にメディアなどで今年の漢字。とか今年の新語、流行語大賞なるものが発表され、

1年の間に話題になった出来事や発言、流行などから「その年を代表することば」が発表されたりします。昨年の新語、流行語大賞は宮藤官九郎さんが脚本を担当したドラマ「不適切にもほどがある!」を略した「ふてほど」が選ばれたそうです。

宮藤官九郎さんの作品は個性が強いので視聴者の好みがはっきりするのか、大賞に選ばれたことに納得できない人も多々いるようです。

テレビドラ

今回のドラマも昭和と令和をタイムスリップする「現実離れ」した内容になっていますが、私は毎週楽しく見ていました。

タイムスリップという空想的な内容でありながら今を生きる私たちに多くのメッセージを伝える内容になっていたと感じています。

見る人がどのエピソード登場人物にフォーカスするかによって解釈が異なるドラマだと思うので、詳しい内容は割愛しますが、その中でも私が印象に残った「登場人物のことば」と「コミュニケーションを硬直させる思考」について今日は書いてみようと思います。

最後まで読んでいただけると嬉しいです。

「みんなと仲良く」「話せば理解し合える」に縛られていませんか。

ドラマの登場人物のひとり、令和を生きる不登校の中学生「キヨシ」が昭和を生きる登校拒否の中学生「左高くん」に、「学校は自分とは気の合わない奴がこの世界には存在するってことを勉強する場所だけど、その中で1人か2人友達が見つかればいい。僕は君に会えてよかった」ということばをかけるシーンがありました。

この言葉は、キヨシが「みんなと仲良く」「話せば理解し合える」の思考から解放され目の前の左高くんとの時間を大切にしようとするキヨシの内面の変化を表現する描写になっていたと思います。

「みんなと仲良く」「話せば分かり合える」ことはとても素敵なことだし、そうなれば最高だな。

と私も思います。

でも実際は難しい。そして年齢を重ねるにつれ不可能なことのように感じて来ます。

学校

「みんなと仲良く」「話せば理解し合える」と強く願うと「みんなに嫌われたくない」という思考に縛られることがあります。

「みんなに嫌われたくない」この思考こそコミュニケーションを硬直させる原因でもあるんです。

「自分が好きな人の為にエネルギーを使おう」

「誰からも好かれない人は存在しない」

目の前の人とのコミュニケーションに集中することで得られる充実感。

そんなことにキヨシは気づいたのでしょう。

穏やかな笑顔で令和の時代に戻っていくキヨシが頼もしく見えました。

職場は自己成長の場と考えてみる

これまではドラマ鑑賞から気づいた中学生のコミュニケーションについて書かせていただきましたが、職場は年齢も様々な個人で形成されたコミュニティになり、学生時代より「距離感」を意識する必要があります。

たとえば…職場は友達をつくる場所ではないのでまず仕事を円滑に進める人間関係作りに注力するコミュニケーションを目指してみよう。と目標を立てたり、職場は「自分が成長する場所」と割り切ってみるもの「距離感」をつかむ際に有効な考え方でもあります。

ライフワークバランス

よく考えてみると、職場の人間関係ってプライベートでも遊べる仲じゃなくて、仕事がスムーズに進む仲だったりしませんか?

職場は一日の大半を過ごす場所。物理的にも一職場の人と一緒に過ごすことが多くなります。

頭ではわかっていても、ついつい感情が入り込んで「距離感」を見失うことも増えてきます。

心理学では「個人的距離感」「社会的距離感」という概念があります。

話し方アカデミーでは受講者さまがどの距離でのコミュニケーションが苦手なのか。

それとも双方の線引きが曖昧なのか。

課題を講師と一緒に見つけ、オーダーメイドのマンツーマンで講座を作り上げていきます。

少しドライではありますが、車の運転のようにコミュニケーションをスキルと捉えてみるのも自己成長につながります。

「車間距離」を意識したコミュニケーションは人間関係の「衝突」や「過度な孤独」を避ける第一歩になるのではないでしょうか。