こんにちは。話し方アカデミー稲葉です。
今年の夏も本当に暑かったですね。北海道に住んでいると「夏は短いから大丈夫」なんて思いがちですが、最近はそうもいかなくなってきました。
暑さに体が慣れていない分、イライラしたり、ちょっとした体調不良を感じた方も多かったのではないでしょうか。
夜に寝苦しくてついスマホをいじってしまったり…。

そんな小さな積み重ねが、気分の落ち込みや人との関わり方にも影響してしまうんですよね。
どうやら、暑さ対策だけじゃなく「心の調整」も必要な時代になってきたようです。
イライラが募るとコミュニケーションにも支障が出ることがあります。
今日はコミュニケーションエラーに気づく。をテーマにブログを書いてみようと思います。
最後まで読んでいただけると嬉しいです。
まず「気づく」ことから
日常の会話って一見スムーズに進んでいるようで、実は小さなすれ違いがけっこう起きています。
たとえば「この仕事、明日までにお願いね」と言われたときに、「明日の朝まで」だと思う人と「明日の夜まで」だと思う人がいます。
本人たちは悪気ゼロなのに、期日になってから「え、そういう意味じゃなかったの?」とびっくりする。

こんなふうに、ちょっとしたズレが大きなストレスになることってありますよね。
大事なのは、その瞬間に「ズレが起きてるな」と気づくことです。
エラーを見て見ぬふりをすると、誤解がどんどん積み重なって関係がぎこちなくなります。
逆に「なんか伝わり方違ったかも」と気づいて修正できれば、それは失敗ではなく「関係を強くするチャンス」に変わります。
会話は完璧じゃなくていい。エラーを修正しながら育てていきましょう。
前提条件のズレがすれ違いを生む
コミュニケーションエラーの原因のひとつは「前提条件の違い」です。
たとえば、仕事で「資料まとめておいて」と頼んだとき、相手は「数字を整理して表にすればいい」と思っているのに、頼んだ側は「グラフやコメントまで入った完成版」を期待している。
どちらも真剣にやっているのに、成果物を見たときに「全然違う!」とガッカリしてしまう。
これは能力の問題ではなく、そもそもの前提条件が共有されていなかっただけなんです。
日常生活でも同じようなことが起きます。「掃除しておいてね」と頼まれても、相手はリビングだけをイメージしているかもしれないし、頼んだ人は家全体を想定しているかもしれない。
「普通はこうでしょ」と思っていても、相手にとっての「普通」は違うことがある。
そんなときは「どこまでやればいい?」と一言確認するだけで、すれ違いを大きく減らせます。
感情か情報か、目的を見極める
もうひとつよくあるのが「感情を共有したいのか」「情報を共有したいのか」という目的の違いです。たとえば友達が「今日は仕事で疲れた〜」と言ったとき、多くの場合は「そうなんだ、大変だったね」と共感してほしいだけ。
なのに「じゃあサプリ飲んだら?」とすぐにアドバイスすると、「いや、そういうことじゃなくて…」とモヤモヤさせてしまいます。

逆に「これってどうしたらいいと思う?」と質問しているのに、「うんうん、大変だね」と共感だけ返すと、聞いてほしかった情報が得られず不完全燃焼になります。
つまり、相手が求めているのは「気持ちの共有」なのか「解決策」なのかを見極めることが大切なんです。
エラーは成長のチャンス
コミュニケーションにエラーはつきものです。
でも、エラーがあるからこそ「自分と相手の違い」に気づけたり、「思い込みを外す」きっかけになったりします。
大事なのは、自分のコミュニケーションが原因でエラーが起きていると自分だけで解決しようとしないこと。
そして、気づいたときに「ちょっとズレたね」と柔らかく修正すること。
そうすれば、会話はただの情報交換ではなく、お互いを理解し合うための時間に変わっていきます。
人間関係を長く続けていくためには、正しさよりも「修正力」のほうが大事かもしれません。
エラーを直そうとする小さな積み重ねが、安心できる関係を築く第一歩になるのではないでしょうか。